検索品質評価ガイドラインから読み解く『EATの高め方』

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今回は、EATの高め方についてお話しします。 

SEOをやられている方はご存じであろう「検索品質評価ガイドライン」。

その最新版が、2021年10月に公開されました。前回の更新は2020年10月なので、実に1年ぶりの更新です。

そこでこの記事では、最新版での変更点と追加点を読み解き、EATの高め方やWebサイトの運営シーンについてお伝えます。

ブログ記事の内容はYouTube動画でも説明しています。ぜひ、あわせてご覧ください。 

はじめに

はじめに、本記事について次の2点をお伝えしておきます。

  1. 最新版での変更や追加は多数あります。そのため、本記事は注目すべき点をかいつまんでお話していきます。
  2. ガイドラインの原文は英語です。本記事でガイドラインを引用する場合、筆者翻訳の日本語文を載せています。

以上をご了承いただきますようお願いいたします。

なお、本記事では紹介し切れないテクニカルなEATの高め方は、こちらの2つの動画で解説しています。

ぜひあわせてご覧ください。

変更点①|レピュテーション重視

1つ目に注目した点は「レピュテーション重視」です。レピュテーション=評判を重視すると書かれているんです。

こちらの項目7.4.2「最低ランクのEATと最低評価」を読み解いていきましょう。

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この項目には、次のように書いてありました。

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EATだけではなく、評判も大切と示唆していると考えられます。

評判が良くないサイトの例

では、評判が良くないサイトの事例を見ていきましょう。

実際に存在した、入院中の退役軍人向けの支援サービスのサイトが最低評価として取り上げられていました。

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このサイトが最低評価になった理由は、次の通りです。

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「資格があっても信用できない場合は最低評価を下す」ということです。

例えば、医師免許を持っている医者が執筆した場合でも、その人の評判がとても悪ければ“資格があっても信用できない”として、最低の評価を下す、と明記されているのです。

著者の評判は流入に影響する?

実際に、評判は流入に影響しているのではないかというツイートもありました。

こちらのツイートです。

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このツイートからも、評判はサイトを評価する上でとても重要な要素になっていると推測できます。

変更点②|Webサイトや著者の情報

2つ目に注目した点は、「Webサイトや著者の情報」です。

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項目7.4.1「コンテンツ作成者に関する情報」には、次のようにあります。

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 「著者情報や責任者・情報運営者情報がないサイトに関しては 評価を下げる」ということです。

サイト・著者の評判はどう調べている?

評判や情報がとても重要ということが分かりました。では、サイトや著者の評判はどのように調査されるのでしょうか?

調査方法を知るために、項目2.6「サイトや著者の評判」を見ていきましょう。

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この項目は、以前のガイドラインから大幅に修正・追加がされています。

では、どういった変更・追加がされたのでしょうか?

1つ目の変更点はこちらです。

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著者情報はとても大切で、

  • 著者情報をサイトに掲載すること
  • さらに経歴も表示すること

が推奨されているということです。

その記事を書いた人を、経歴リンクを使ってより詳細に伝えていくことも大切になるでしょう。

YMYLでは専門家からの評判を重視

2つ目の変更点はこちらです。

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YMYL領域においてはその分野の専門家の意見によって判断されなければならない、ということですね。

例えば、誰かが医療系の記事を書いたとします。その著者の評判は一般の方も書けるようなSNS・Webではなく、その領域の専門家(医師や学会など)の評判をベースに判断すべきだということです。

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また、項目2.6.1を読み進めていくと、次のようにあります。

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やはり、YMYL領域においては一般消費者による口コミや情報よりも専門家からの評判を参考にするべきだと明記されているんですね。

レピュテーションの評価方法を実践

評判が重要で、YMYL領域においては専門家らの評判を参考にするべきだと分かりました。

では、どのように評判を評価しているのか、どこから評判を取得して判断しているのかを見てみましょう。

評価方法①|ブランドサイト以外で検索

項目2.6.4「評判情報の探し方」を見てみましょう。

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この事例では、コンピュータ会社「IBM」の評判をGoogleの検索コマンドを使って探す方法書かれています。

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それでは、実際にGoogleの検索コマンドを使ってみましょう。

弊社のツール「Keywordmap」の評判を検索評価者になったつもりで調査してみます。

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まずブランド名を、そのブランドサイト以外から検索する方法です。

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実際に検索すると、このように口コミサイトが出てきます。

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これらの口コミサイトを見ながら、このブランドに対する評判を確認できるでしょう。

評価方法②|「ブランド名+口コミ・評判」で検索

2つ目は、ブランド名や口コミや評判の掛け合わせをそのブランドサイト以外で検索する方法です。

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この方法で検索すると、新たに別の口コミサイトが発見されました。

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このように、検索評価者が対象になるWebサイトの評判を確認する際は、実際にGoogleの検索コマンドで口コミサイトなどを探しているんですね。

さらに読み進めると 、次のような項目がありました。

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Wikipediaは信用されているソースとしてよく出てきます。実際に自社のブランドやサイトを検索してみるのも良いでしょう。

他にも、次のような項目が新たに追加されていました。

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もちろん、一般消費者やSNS上の声も参考にするべきです。

しかしYMYL領域に関しては、それ以上に、YMYL専門家からの意見で判断するべきだということですね。

まとめると、

  • 検索評価者は、さまざまなソースやGoogleコマンドを使って評判を探す
  • YMYLでは、専門家の意見をベースにして適切な評判を取得して判断している

となるでしょう。

良い・悪い評判のサイト例

評価者ガイドラインには、良い評判のサイト悪い評判のサイトの事例がありました。

ここからは、実際にこれら事例を読み解いていきましょう。

良い評判のサイト例

良い評判のサイトとして、クリスチャン・サイエンス・モニターというアメリカのWeb新聞サイトcsmonitor.com」が挙げられていました。

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こちらのサイトの評判の探し方としては、Googleの検索やWikipediaから判断する方法書かれていました。

実際に下された評価は、“Positive reputation”=良い評判です。

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理由は、Wikipediaから好意的な評価を得ていると推測されたためですね。

評価を下した当時、評価者が見たWikipediaの箇所を確認するために「Wikipedia article about...」をクリックします。

すると、こちらの箇所がハイライトされて表示されました。

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ピューリッツァー賞を受賞していますね。

評価者はこれを見て、「csmonitor.comの団体はピューリッツァー賞を受賞しているれっきとしたメディアだ。良い評判があるので、このサイトは信頼できるだろう」と判断したことがわかります。

悪い評判のサイト例

続いて、悪い評判のサイトを見ていきましょう。

とあるアメリカのジャングルジムの販売サイトが例として挙げられていました。

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サイトには、ジャングルジムがいくつかあり値段もリーズナブルなので、そこまで悪いサイトには見えません。しかし、悪い評判と評価されています。

このサイトが悪い評判のサイトと見なされた理由は、こちらの通りです。

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実際に評価者が見た低い評価を確認するために、”Negative review...”をクリックしましょう。

すると、当時の口コミサイトのキャプチャが出てきます。

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口コミを読んでいくと、「送金したにも関わらず商品が届かなかった」というコメントがズラッと並んでいます。星も、全て1つです。

さらに、「サイト名 reviews」で検索すると、次のようなレビューが上位に表示されました。

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この情報を見た検索評価者は「このサイトは極めて否定的な評価がある。つまり評判が悪い」と判断したのです。

このように、その内容を語るに値する資格を持つだけではなく、その人の評判も踏まえて評価をするということが今回より明確に記載されたと思います。

今回注目した評価箇所を読み解くと、

  • EATを重視する傾向にある
  • EATを評価する精度も上がっている
  • Googleは、特にレピュテーション(=他者による評価)をより重視している

と言えるでしょう。

ドメインでEATをハックする傾向も 

今まで、そして現在のEATの判断によく使われるのがドメインです。

ドメイン評価を活用して順位上昇を図るサイトを最近よく目にします。

コーポレートドメイン「co.jp」で終わる企業サイトの配下に別ディレクトリを作り、さまざまなメディアを立ち上げて順位上昇を図るサイトも出てきています。

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ドメインを活用してEATをハックする傾向があるとも言えますね。

EATの判断は難しいが今後は精度が上がる?

本来は情報単位、ページ単位での著者情報を基にEATが評価されるべきでしょう。

しかし、やはりEATの判別技術は非常に難しいようです。

例えば、YMYLに関する医療系記事をある有名な医者が書いたとしましょう。

しかし、本当に本人が書いたのかは証明できませんよね。もしかしたら、同姓同名の人が書いたのかもしれません。

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また、書かれている内容の正しさを判断するのも極めて難しいかと思います。

内容が正しいかを判断するのは人間でも難しいものです。機械・AIにとってはより難しいでしょう。

この対策として、Googleは現在、「Fact Check Tools」というツールを運用しています。しかし、まだまだチェック数が少ない状況です。

Googleが実際に掲げる、ありたい検索の姿は明確だけれども、その姿に技術がまだ追いついていないと言えますね。

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このような状況から、EATを判断する上でドメイン単体で評価せざるを得ないの事実かと思います。

しかし今後技術が飛躍的に向上すれば、

  • コンテンツの内容の正しさ
  • 信頼度
  • 著者の適格性
  • 記事を本当にその著者が書いたのかという執筆の証明

などを技術的に判断・証明することも可能になるでしょう

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すると、ドメイン単位での評価から情報単位の評価へと、Googleアルゴリズムは進化するのではないかと思います。

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EATを高める具体的な方法

では、EATの高め方を考えていきましょう。

ガイドライン最新版から、誰が言うか、つまり信頼性や透明性がとても重視されていることがわかります。実際の評判を重視していると考えられます。

したがって、Webにコンテンツをたくさん書けば良いわけではありません。

むしろ、Webサイトの目的である本業にフォーカスし、良い口コミを生み出すべきでしょう。すると結果的に、Webサイトでの評価・順位上昇にもつながってくると考えられます。

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Web事業を行う会社については、

  • コンテンツを分かりやすく作る
  • コンテンツやサイトにファンがつく企画を行う
  • 自社のコンテンツがよく引用されるようにする
  • 被リンクを受ける 

といった本業(=Web事業)での成果を出すことで、評判が上がり、結果的にサイトの評価につながるかと思います。

もちろん、

  • 著者情報の記載する 
  • 構造化マークアップを適切にする
  • Google マイビジネスをきちんと配備する

といった項目も重要です。

これらの内容は、下記2つの動画で詳しく説明しています。ぜひあわせてご覧ください。

しかし、やはり大事なのはまず良い評判を作ることです。そのためには、本業に集中して磨き上げる必要があります。

すると、最終的にはSEOの評価にもつながると考えます。

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まとめ

今回は、評価者ガイドラインの変更箇所から読み解くEATの高め方についてお話をさせていただきました。

ガイドラインの最新版で注目すべきは、主に次の3点になります。

  • EATを重視する傾向にある
  • EATを評価する定義の精度も上がっている
  • Googleは、特にレピュテーション(=他者による評価)をより重視している

この3点を踏まえて、EATを高めるには、本業に注力して評判を高めることが効果的だと考えます。

本業で良い評判を得られるようになれば、結果的にSEOでの評価も上がるでしょう。

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